診療案内

診療内容

福島市野田町の「山田歯科」では一般歯科(特に歯周病治療・補綴治療を専門とする)を扱っております。

当院の6つのお約束
1,歯科医療を通じて、患者さんのQOL(Quality of Life・生活の質)の維持・向上させることを最終目標とします。
2, エビデンスに基づいた、良質で効率の良い歯科医療を提供し、患者さんに満足して頂ける歯科医院を目指します。
3,歯科医師が直接、治療方法や治療方針を分かりやすく説明いたします。
4,感染対策を十二分に行い、清潔な院内環境を目指します。
5,スタッフ一同が常に歯科医療のスキル・知識の向上に努めます。
6,患者さんの待ち時間をできるだけ減らすように努めます。


これまでに培ってきた他分野にわたるコネクションも当院の強みです。 患者様とのコミュニケーションを図りながら、お一人おひとりにあった治療を行なっていきます。ぜひ、ご相談ください。

入れ歯でお困りの方へ

当院のインプラント

保険外診療について

料金について

主な料金一覧

自費補綴(予定)税別
セラミックインレー 小臼歯50,000円
セラミックインレー 大臼歯60,000円
PGA(白金加金)インレー80,000円
ジルコニアセラミッククラウン140,000円
メタルセラミッククラウン120,000円
オールセラミッククラウン100,000円
ジルコニアクラウン100,000円
ラミネートべニア80,000~120,000円
支台築造10,000~15,000円
プロビジョナルレストレーション2,000円
義歯用アタッチメント付き補綴装置80,000円
印象採得5,000円/回
金属床義歯350,000円
ノンクラスプデンチャー130,000~260,000円(残存歯数により変動)
自費診療により製作された義歯の調整5,000円
インプラント450,000円~
(CT、手術用ガイド、手術、上部構造すべて含む)
ホワイトニング(ホーム)30,000円
部分的矯正治療

簡単なもの(挺出等の1歯のみ等)50,000円
困難なもの(ブラケットを装着するもの等)150,000円
調整料5,000円
保険適応外の歯周外科手術(歯冠長延長術、EMDによる歯周組織再生療法等)80,000~120,000円
インプラント粘膜炎に対する非外科処置10,000円
インプラント周囲炎に対する外科処置100,000円
メインテナンス(天然歯・インプラントも含む)10,000円
メインテナンス(インプラントのみ)5,000円

お支払い方法

自費診療のみ、クレジットカード支払い可。

補綴治療とは?

「補綴」は「ほてつ」と読みます。歯科治療における補綴とは,歯が欠けたり、なくなった場合にクラウンや入れ歯などの人工物で補うことをいいます。そうして製作された人工物を補綴装置といいます。
https://hotetsu.com/p2.html

補綴は、歯科の王道ともいうべき分野で、日常臨床でも高頻度の処置になります。お痛み等で歯科医院に来院された方でも、補綴治療を行って治療が終了になることが多いと思います(そして、メインテナンスの始まりです!)。

院長は、東北大学大学院でクラウン・ブリッジ学の専門教育を受けた日本補綴歯科学会認定の補綴専門医です。患者様に安心して補綴治療を受けて頂けます。

型取りへのこだわり(歯科技工士へのバトンパスのために)
型取りへのこだわり
(歯科技工士への
バトンパスのために)
外見や咬み合わせにこだわるのは勿論ですが、患者さんの目に触れない部分にこそ力を入れていきたいです。

例えば、被せものを作る場合、粘土のような型取り剤で歯の方を取って、その型で石膏模型を作ります。我々歯科医師にとって、型取りは治療の集大成といっても過言ではないくらい、極めて重要なステップです。型取りは、虫歯治療や歯周病治療、患者さんによっては咬み合わせの治療などをすべて整えてから行うものだからです。補綴治療において、型取り以降は治療の主役が歯科技工士へと移ることになりますが、そのバトンをできる限りいい形で渡したいと思い、日々頑張っています。
上2枚の写真は、とある歯科技工所にあった同じ部位の歯の石膏模型です(なかなか患者さんの目に触れることはないと思います)。

歯の削り方も違いますが(削った面が滑らかな右の方が技術的に優れています)、一番注目して頂きたいのは、歯と歯茎の境界が分かるのはどちらかという点です。実際のお口の中では、歯は白色、歯茎は赤色なので一目瞭然ですが、石膏模型では同じ色です。

左の模型ですと、歯科技工士が歯と歯茎の境界を「想像」しないといけないかもしれません。一方で、右の写真のように「明瞭に」歯と歯茎の境界が分かれば、歯科技工士も歯にしっかり適合した補綴装置(人工歯)を製作できるようになります。

ぴったりとした被せもののほうが、菌もたまりにくく歯ブラシもしやすいため、再び病気になる可能性を減らすことができます。この境界を明瞭にするためには、歯茎に炎症がないということが大前提です。型取りの前には、歯周病を治し、歯ブラシをしっかり当てて頂くと、誰もがきれいに型取りすることができるようになります。ただし、歯茎の炎症をコントロールして、歯をきれいに削り型取りするには、多少の時間と手間がかかります。
歯肉圧排とは?

当院では、歯と歯茎の境目に特殊な糸を巻いて歯茎を一時的に押しのけることで、歯肉圧排という操作を行っております。特殊な糸を歯と歯茎の境目に巻き、糸が膨らんでから糸を撤去すると、歯と歯茎が離れた状態で型取りできるようになります。

歯茎に炎症があると、この操作でも出血してしまいますので、歯茎の安定しなければ型取りできません。
段差のない被せものをつくるために
段差のない
被せものをつくるために
左の写真が歯肉圧排したもの、右の写真が歯肉圧排していないものです。右の模型でも何となく境界がわかりますが、左の方が断然ハッキリしていると思います。
保険外診療であるインプラントでも、適合が甘いこともあります。(インプラントとクラウンの段差に注目)

補綴においての治療方法

補綴においての
治療方法

補綴装置には、大きくは、クラウン・ブリッジ、入れ歯、インプラントがあります。それぞれにどんな素材を使うかという材料学的な選択肢があり、保険治療か自費治療かという制度上の選択肢もあります。そしてそれらを組み合わせると、選択可能な選択肢はかなり多くなります。それぞれに利点、欠点がありますので、患者さんとご相談しながら決めていきます。
ブリッジ
失った歯の両隣の歯を削って土台にして人工歯で橋渡し(ブリッジ)をする治療法。固定式のため、自分の歯と同じように使うことができる。
入れ歯
失った歯の部分に人工歯を置き、バネで固定する取り外し式の補綴装置。比較的短時間で安価に製作することができ、口腔の変化にも柔軟に対応しやすいという、他の治療法をもって代えがたい大きな利点がある。一方で、咀嚼機能や装着感は劣る。
インプラント
顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上にクラウンを装着する方法。固定式のため、自分の歯と同じように使うことができるが、外科処置が必要になることや保険外診療のため費用がやや高額になる。
歯が欠損してしまった場合は、ブリッジ、入れ歯、インプラントのどれかから選ぶようになります。それぞれ利点・欠点があります。実際の意思決定の流れとしましては、固定式(ブリッジ、インプラント)か、取り外し式(入れ歯)かを決めていきます。一般的に、固定式の方が患者さんの満足度が高くなると言われており、我々としては、固定式の治療を目指します。長期間にわたる予後調査が行われているのは固定式の治療方法が多いため、科学的にも信頼できる治療方法ということになります。中間の欠損であれば、前後の歯を橋渡しにしてブリッジ治療が可能ですし、後ろの歯がなければインプラントが現代では第一選択になると言われております。ブリッジかインプラントかの選択は、保険外診療としてのブリッジで考えれば、成功率に大きな差はありませんので、ブリッジの土台になる歯の状態、インプラントをするための骨の状態、ブリッジをするために歯を削ることを許容するか(インプラントの場合でも骨は削ります)等の個々人の好みや状況に合わせて決定していきます。

次に取り外し式の義歯(入れ歯)を検討していきます。入れ歯も決して悪い治療ではありません。ただ、入れ歯は患者さんによって受け入れられるかの個人差が大きいと言われておりますので、我々歯科医師にとっては、治療の出来と患者さんの満足度とが一致させづらい分野でもあります。

入れ歯は、歯や骨を削らないで、比較的短時間で安価に製作することができ、口腔の変化にも柔軟に対応しやすいという、他の治療法をもって代えがたい大きな利点があります。そのため恐らく100年後も残り続ける治療でしょう。ただ、一定割合の患者さんは、どうしてもなじめず、治療満足度は低くなる傾向があります。(薬局等で義歯安定剤の売り場面積が歯ブラシの面積よりも広いところがあるほどです。)

入れ歯に慣れるまでの期間は頻繁に来院して頂く必要があるかもしれませんが、必要な調整を適宜行っていきます。幸いといいますか、大きく入れ歯を小さくするのは削り取ればいいので簡単です。まずは教科書通りに入れ歯を設計し、患者さんごとに合うよう調整していくようになります。

仮歯について

治療の過程で、咬み合わせや見た目を改善するために仮歯を製作します。我々にとっても、仮歯は、最終的な補綴装置の形を決定する、歯の移動を防止する、歯の神経を保護するなどの重要な役割があります。

ただ、仮歯が入るととりあえず咬めるようになるので、治療を中断してしまう患者さんがおられます。仮歯は調整しやすいよう柔らかい材質でできているため長期使用ですり減ったり割れたりしやすいです。また、精度も最終的な歯に比べると劣るため、細菌が内部に入り込みやすいです。仮歯はあくまで一時的な歯ですので、最後まで治療を継続して頂きたいと思います。
左が新品の状態で順に、1カ月、3カ月、6か月使用した仮歯です。
右に行くほど劣化し黒ずんできているのが分かります。
左が新品の状態で順に、
1カ月、3カ月、6か月
使用した仮歯です。
右に行くほど劣化し
黒ずんできているのが分かります。

入れ歯でお困りの方へ

入れ歯で
お困りの方へ

入れ歯は人によって、同じ治療をしたとしても結果(満足いただけるか)が異なる治療法です。外れやすい、話しづらい、咬むと痛い、違和感があるなどのお困りごとには様々な対応方法があります。入れ歯でお困りの方は、いきなり新たに作り直すということはおすすめしません。折角、いまの入れ歯があるのですから、その問題点を探し出し、違う設計で義歯を作ってみるべきだと思います(もちろん、入れ歯を紛失された方はすぐに製作致します)。

日常臨床でよく遭遇するケースを挙げてみます。

1,土台の歯の治療をする

入れ歯は、基本的に土台の歯にバネをかけて外れないようにします。そのため、咬んだ時の力がバネをかけている歯に一番強くかかります。土台の歯がグラグラする状態ですと、当然義歯全体もグラグラします。その結果、義歯が歯茎にぶつかりやすくなって痛みが出たり、最悪の場合は、土台の歯がだめになったりしてしまうこともあります。もし治療が難しい場合は、バネをかける歯を違う歯にすることを検討されてもいいでしょう。
2,義歯を大きくする
入れ歯は、実は床部分をできるだけ大きく作るのが正解です。これは、歯茎でかみ合わせの力を負担するために広い面積が必要ということ(スキー板を履けば雪に沈まないのと同じ原理です)と、バネがかかる歯に過剰な力がかかるのを防ぐことが目的です。より力をいれて咬めるようになり、バネがかかる歯の寿命も延ばすことができるでしょう。しかしながら大きい分、患者さんの違和感(異物感)は増してしまいます。実際は調整しながら、その患者さんに合った形にしていくことになります。
3,バネがかかる歯の形を変える
バネは歯の凹み(多くの場合、歯茎との境目にクビレがあります)に、先端が入るようにして入れ歯が外れないようにします。人によっては、クビレがない方や形がよくないクラウンが装着されている方がいます。このような場合は入れ歯と作る前に、土台の歯にクラウンを装着する治療を行うことがあります。
4,バネを増やす
主に、入れ歯が外れやすいというお悩みの方に効果的な方法です。一般的にはバネの数は最低2つあればよいとは言われておりますが、3つや4つにする方法です。ただその場合は、バネによって土台の歯に有害な力が加わらないよう、義歯の設計を考える必要があります。
5,金属床義歯(保険適応外の入れ歯)を検討してみる
5,金属床義歯
(保険適応外の入れ歯)を
検討してみる
調整しても、どうしてお悩みが改善しない場合は、金属床義歯を作ってみるのも一法です。保険治療の義歯はどうしても主な部分がピンク色のプラスチックで製作するという性質上、土台の歯にバネをひっかけるという設計思想になってしまいます。ただ金属床義歯では、主要部分を金属で製作できるため、歯と一体化させるような設計が可能です。また金属ですので0.5mm程度まで薄く作れますし、熱を伝えやすいためお食事の際の不便さも軽減されるでしょう。バネが気になる方はバネを見えなくすることも可能です。
6,入れ歯以外の治療を行う
歯医者としては敗北ですが、入れ歯の再製作や調整をしてもどうしてもお悩みがつきないという方もおられます。その方は入れ歯以外の方法で治療を行うしかないかもしれません。

短縮歯列という考え方

短縮歯列
という考え方

失った歯を敢えて補綴しないという選択肢もあり得ます。もともとヨーロッパでは、ご本人が気になっていないなら(食べたいものがなんでも食べられて、見た目も気にならないのであれば)、治療は必要ない(歯がなくなったこと自体は病気ではない)という考え方があります。一般的には奥歯から歯がなくなっていく傾向がありますので、歯列が短くなってくることから「短縮歯列」といいます。例えば、奥歯がなくなってもそのままにしている方は意外に多いのではないでしょうか?(ちなみに私も、先天欠損のため下の前歯が1本ありませんが何不自由なく生活しております)

このように、歯の数の不足を患者さんご自身が気にされていないのであれば、治療の対象にならないか、少なくとも治療の優先順位はかなり低くなるということです。歯がなくなっても放置というと、悪く聞こえるかもしれませんが、歯科医院で経過観察をしながら欠損をそのままにして生活して頂き、咀嚼機能や見た目に困った段階で補綴すればいいだけの話です。

科学的に正当性があるコンセプトで、1980年代ころから研究されていることですが、2022年の現在では軟食化がすすんでおりますので、硬い生の木の実を生で齧っていたような原始時代より歯の数は少なくてもいいはずです。(縄文時代だったら奥歯まで揃っていないと木の実などは食べられなかったかもしれませんが、奥歯がなくなるまで寿命が長かったわけではないでしょう)

では、どのくらい歯がなくなれば困りごとがでてくるのでしょうか。科学的には答えが出ています。小臼歯(前から数えて5番目)に相当する本数までです。上下左右に小臼歯まで揃っていれば、4ブロック×5本で20本にあります。8020運動という80歳までに歯を20本残しましょうという運動の目標を達成できるのです。誤解がないようにいいますが、すべての方に歯の欠損を放置しましょうと勧めているのではありません。もちろん歯はないよりはあった方がいいのは間違いありません。しかしながら、特に多数歯欠損の患者さんに対してどこまで補綴するかは、時間的、費用的、肉体的な観点からは大変重要になります。一番奥歯まで補綴することは、もちろん意義があり素晴らしいことですが、この短歯列の長さを変える(歯列を短くする)というコンセプトがあれば、歯を揃えるのに、大きな入れ歯を入れたり、インプラント治療をするにしても本数を減らせる(費用的・肉体的な負担軽減につながります)しなくても済む可能性があるのです。

人によって必要な歯の数(歯列の長さ)は違いますし、その方の年齢によっても違います。お年を召してきて奥歯までの歯ブラシが難しくなった場合は歯列がコンパクトの方が有利でしょう。繰り返しになりますが、歯の数は自由です。自己決定が叫ばれる現在においては、必要な歯の数はご自身が決める時代になのかもしれません。
短縮歯列の症例。

奥歯が欠損しているが患者さんは、咀嚼・審美面で不満は全くない状態です。歯を失ってしまった部分は、歯ブラシが特に難しかった部分です。その高リスク部分を敢えて補綴しないことで日々の歯ブラシが簡単になるというメリットがあります。しいてデメリットを挙げれば、当然歯がそろっている時よりは咀嚼効率が落ちますので、入れ歯の方と同じように、咀嚼回数を増やすか、一度にお口に入れる量を少なくする等の工夫が必要な点でしょうか。

ポイント:カンチレバーブリッジ
インプラントを用いずに歯を再建する方法がカンチレバーブリッジ(延長ブリッジ)という方法です。全員に適応できる方法ではありませんが、インプラントや入れ歯を用いずに補綴できる方法です。下の写真は、上の銀歯の部分までかみ合わせを作ればいいので、下に1本だけ追加したという症例です。

当院のインプラントに対する考え方

当院の
インプラントに
対する考え方

補綴の選択肢として大変有効であると思います。ただし、インプラントも人工物である以上、永久に持つということは残念ながらあり得ません。(もちろん幸運にも人生の寿命よりは長持ちする方もおられまして、我々もそれを目指して治療を行っております)。最近は患者さんの方からインプラント治療をしてほしいと言って来院される方も増えてきました。ただし注意しなければいけないのは、インプラントは治療の1手段でしかなく、万能な方法ではありません。補綴専門医として、他の方法の適用することも考えながら、治療方針をご相談していきたいと考えております。最終的には、患者さんご自身で決定して頂くことになりますが、 当院が考えるインプラントが最も合う方は以下の場合です。
1,奥歯が一本抜歯になってしまったが、両隣の歯が健康な場合
1,奥歯が一本抜歯に
なってしまったが、
両隣の歯が健康な場合
代替方法であるブリッジは両隣の歯を削って橋渡しすることになります。歯は一旦削るともとには戻せませんので、皆さん躊躇されます(私も虫歯1つもない歯を削るのは心が痛みます)。一方、インプラントの場合も骨は削るのですが、患者さんも直接は見えませんし、骨は再生することもあるのであまり抵抗感をもつ方はおられません。個人的には、この治療の場合は、私よりも若い方が多く、私が引退してから何か問題が起きたら心配ではあります。
2,入れ歯からの解放を望まれている方
2,入れ歯からの
解放を望まれている方
おそらくインプラントを考えられている方の一番の理由ではないかと思います。インプラントは下の奥歯に対して行われることが多いという事実からも想像できます(下の入れ歯は舌が動くため、不安定になりがちです)。この方たちは、もし入れ歯の調整もしても改善が難しいようならインプラントを検討された方がいいのかもしれません。その場合でも、失った歯の本数分のインプラントをするのではなく、必要最小限の本数のインプラントでいいと思います。
3,歯周病を治療しても、歯のグラグラが残ってしまう方
3,歯周病を治療しても、
歯のグラグラが残ってしまう方
歯周病治療後にもグラグラが残ってしまい咬みづらいという場合、大きなブリッジで歯と歯を繋げて固定していくという治療が必要になります。ここまでしてもブリッジがグラグラしてしまう患者さんもおります。その場合がインプラントとブリッジに特殊な細工をして両者を繋げるという歯(ブリッジ)を維持するために必要になります。インプラントは骨と結合しますので固定としては最強ですので、この場合はインプラントのおかげで歯が保存できるようになります。
4,過去に行ったインプラントの隣の歯が抜歯になってしまった場合
基本的には、インプラントを追加する方法が第一選択でしょう。しかし、過去にインプラント治療をした方でも、再治療は難しい時(例えばお仕事を退職された時など)もあり対応に苦慮することも多いです。天然歯であれば、もう一度ブリッジという選択肢がありますが、インプラントの場合は再治療が高額になりやすいということも、インプラント治療の欠点の1つとして覚えておかれた方がいいかもしれません。
インプラントは金属なので虫歯には絶対になりませんが、歯周病になりやすいことが分かっています。そのインプラントの歯周病であるインプラント周囲炎には未だ確定的な治療がありません。ただ、基本的には天然歯と同等に治療するのが効果的であるということが各研究から示唆されていますので、歯周病専門医として対応できることは多いと思います。 インプラントの高い成功率は、いろいろな研究から証明されておりますが、前提としてすべて歯周病の治療を終えた患者さんにインプラント治療を実施した場合の成功率です。歯周病治療をしないままインプラント治療をしたときの成功率の報告は私が知る限り1つもありません。そもそもインプラント治療が必要になったということは歯周病があったのかもしれません。インプラント治療を考えられている方は、歯周病のメインテナンスまでしっかり進めて行きましょう。

保険外診療へのこだわり

保険外診療への
こだわり

保険診療と保険外診療(自由診療)の違い
保険診療と保険外診療
(自由診療)の違い
歯科分野においては、虫歯や歯周病等の病気を治すという1段階目(一番大事な部分です)は保険診療でほぼすべてカバーされていますが、歯を再建するという2段階目は保険外治療という選択肢がでてきます。簡単に言えば、保険治療の性能(審美性、耐久性、生体安定性、適合性、治療成功率等)をすべてアップグレードしたものが保険外治療になります。実際、手の込んだ保険外診療の方が、保険診療よりも良好な臨床成績を示すのは事実です。しかしながら、保険外治療であっても絶対に永久に長持ちするというわけではありませんので、治療方法についてはよく検討して参りたいと思います。
また、ブリッジにおいては、保険適応の型(使用する材料、土台となる天然歯の数や配置)が決まっており、その型に適合しない場合は保険外診療となります。これは保険適応の型から逸脱するようなブリッジ(決して歯科医学的に逸脱するわけではありません)は専門的な知識や技術が必要とされるためです。
保険外診療はなぜ高額なのでしょうか
保険外診療は
なぜ高額なのでしょうか
当院では、保険治療か、当院が提供できる最もよい治療としての保険外治療の2つの選択肢をご用意しております。違いは単なる材料の差ではありません。保険外診療では、自由診療という別名の通り、(もちろん当院の責任において)「自由に」どこまでもこだわった治療をご提供できます。クラウンを例に挙げますと、歯を削って型取りをして、歯科技工士が製作した冠を装着するというステップ自体は、保険診療でも保険外診療でも同じです。しかしながら、保険外診療では、歯科医師や歯科技工士が懸ける熱量や時間が異なりますし、各ステップにおいて高質(=高コスト)の材料を使用していきます(例えば、変形がほぼない精密な型取り材等)。補綴診療では、熟練の歯科技工士に精密な人工歯を作ってもらう必要があります。高度技術に対して持続可能で正当な対価をお支払いするために、結果としてどうしても高額になってしまうことをご理解いただければと思います。
保険診療は決して悪い治療ではありません。歯科における保険外診療とは、あくまで保険診療よりも上のレベルを求める方にとっての選択肢の一つです。歯科治療はどうしても歯を削るために、治療回数の限度があります。繰り返し再治療を経験されている患者さんは保険外治療を選ばれてもいいかもしれません。患者さんのご希望に応じて、ダブルスタンダードで選んでいただければと思います。
ポイント:最高の素材は天然歯
実はこの患者さんは下の前歯を一本抜歯しました。その歯の両隣をボンドで固定しているだけです。やはり自分の歯は色も形も当然ながらぴったり合いますので、違和感なく使って頂けると思います。セラミックもいいですが、やはり天然の歯に勝るものはありませんね。
保険外の被せものの種類が多い点について
保険外の被せものの
種類が多い点について
十分に説明をさせて頂いたうえで、ご相談をして決めていきます。基本的には、歴史的にみて一番信頼性のあるメタルセラミッククラウンをおすすめすることが多いです(日進月歩の医療界において数十年間、廃れることなく使われ続けている実績=信頼性があります)。 ただし、上顎前方歯では、装着後に歯肉が下がってしまうと被せものの境目が黒くみえてしまうというデメリットがあります(被せものが接する部分を一番適合に優れる貴金属で製作するというメリットの負の側面です)。そこで上顎の前から5本目くらいの審美領域はジルコニアセラミッククラウンをおすすめすることが多いです。逆に、非審美領域である奥歯は強度に優れるジルコニアクラウン(透明感があまりなく審美領域にはやや不向きです)をおすすめすることが多いです。
ポイント:メタルセラミッククラウンの隠れた(?)メリット
ポイント:
メタルセラミッククラウンの
隠れた(?)メリット
メタルセラミッククラウンとは、メタル(金属)のフレームの上にセラミックを盛り上げて製作された人工歯のことです。歯の神経を残したままクラウンを装着した歯を長期的に観察していきますと、一定の割合でいつの間にか歯の神経が死んでしまうことが分かっています。もし不運にも神経が死んでしまったら神経の処置(根管治療)をしなければいけません。この時、メタルのフレームがあれば、クラウンに小さな穴をあけて治療を行うことができます。一方で、ジルコニアは穴をあけるとそこから割れてきてしまうので、クラウンを作りなおさないといけません。この点はメタルセラミッククラウンのメリットといえるでしょう。
左は、クラウンに穴をあけて根管治療後にレジンで封鎖した症例です。
右も同じ術式ではありましたが穴をあけたために強度が下がりジルコニアが割れてしまいました。
左は、クラウンに穴をあけて
根管治療後に
レジンで封鎖した症例です。
右も同じ術式ではありましたが
穴をあけたために強度が下がり
ジルコニアが割れてしまいました。

歯周病治療

歯周病とは
歯周病とは、歯茎に炎症を起こす病気です。初期段階では、歯茎の腫れや出血といった症状しかないため軽く見られがちですが、実際は進行するにつれて歯を支える骨が溶かされ、最悪の場合には歯が抜け落ちてしまうこともある恐ろしい病気です。日本では実に成人の約8割が程度の差はあれ歯周病であるといわれておりますので、ほとんどの方にとって他人事ではありません。歯周病によって溶かされてしまった骨は、治療を行ったとしても元通りに回復するのは大変難しいです。そのため、できれば歯肉炎の段階で早期発見し、 歯周炎へと進行させないような予防処置が重要になります。
歯周病治療を成功させるためには、患者さんに病気について知っていただく必要があります。歯周病菌が歯にくっついたままの状態が続きますと、約2~3週間で菌に接した歯茎が腫れてくるようになります。これは、歯周病菌がもつ毒素により、生体が炎症反応を起こすことが原因です(例えば、ハチに刺されると腫れてしまうのと同じ生体反応です)。生体は、毒を体の中には入れないように、毒を食べてくれる細胞(白血球)をたくさん出してきます。白「血」球は、血液の一成分ですので、白血球が増えるということは血流が増えるということになります。血流が増えると、普段は細い血管が膨らんできて、血管壁が薄く引き伸ばされ破れやすくなってしまいます。ですから、歯周病になると、歯ブラシ等の簡単な刺激で、血管が破れてしまい歯茎から出血してしまうのです。(水風船が、最終的にはわれてしまうようなイメージです)ですので、つきつめて考えますと歯磨きやポケット検査で出血があるということは、その部分に歯周病菌がいる(=歯周病にかかってしまっている)という証拠になります。
ポイント:歯周ポケット検査
歯科医院でよく行われるポケット検査では、ポケットの深さとともに出血の有無も診ています。シンプルな方法ですが、この検査で歯磨き時の出血などの自覚症状よりも、早く歯周病の有無を見つけることができます。いつも同じ検査をすることで、どこに病気があるかはもちろん、どこが治ったままで、どの部位で歯周病が再発したかなども分かります。いつも出血がある部分は、歯周病の進行を止めることができていないと考えられますので、処置の必要がある可能性が高いです。
軽度歯周病
炎症が歯茎の中だけにある状態を「歯肉炎」と言います。この段階では、歯を支える骨は溶けていませんので、菌をとってあげさえすれば、完全にもとの健康な状態に戻ります。 スケーリング(歯石とり)や歯ブラシ等の清掃のご指導のみで治療可能です。
歯肉炎の方の治療イメージです。
中度歯周病
歯肉炎のまま放置してしまいますと、次第に炎症が広がり歯を支える骨が溶けていってしまいます。この状態を「歯周炎」といいます。骨が溶けた分、歯と歯茎の間の溝(歯周ポケット)が深くなっていきます。歯周ポケットは、数が多くて、深いほど、より多くの菌をため込んでいってしまいます。
さらに歯周病菌は、嫌気性菌と言って酸素が嫌いな菌ですので、酸素が届きにくい所(=より深いポケット)へ入り込んでいきます。この段階以降では、歯ブラシだけでは対応することはできず、歯科医院で歯周病の治療を受けなくてはいけません。治療としては、局所麻酔下で、ポケットの中(特に底)を専用器具を用いて清掃する必要があります(SRPといいます)。(ポケット検査でもチクチク痛みがあると思いますので、麻酔なしではこの処置は難しいでしょう)。ポケットの内部は見ることができませんので、ポケット深さやレントゲン写真の所見を頼りに、手の感覚のみで清掃していきます。
中度の方の治療後のイメージです。

骨の吸収具合によっては、どうしても治療後は歯茎が下がってしまいます。(歯肉は骨の上の乗っているだけであるため)。歯茎が下がった分、歯間ブラシで清掃できるようになります(歯周病学的には大きなメリットです)ので、歯ブラシ時には歯間ブラシを忘れずに使用するようにしましょう。

ポイント:歯周病治療の副作用
中度以上の歯周病の治療後には、歯茎が下がることにより、程度の差はあれ、①知覚過敏、②見た目が悪い、の副作用が生じる可能性があります。知覚過敏は、いままで腫れた歯茎に覆われていた歯根が急に露出するようになることで起こります。見た目は、笑った時に唇がかなり持ち上がるタイプの方しか問題にはなりません。ある海外の先生が、”longer teeth or no longer teeth. (長くなった歯と歯がないのはどちらがいいか)”と 問われたことがあります。残念ながら、歯周病で骨が吸収した方の歯茎を元通りにするのは不可能に近いくらい困難です。下がってしまった歯茎を元通りにするのは難しいですが、長い歯でもしっかりと長期間保存することが可能です。
重度歯周病
さらに、歯周病が進行していきますと、歯茎が下がったり、歯が揺れてきたりするようになります。膿が出て、歯槽膿漏と言われる状態になります。この段階では、専用器具が届かないような深いポケットに対しては、歯肉を一時的にめくって、歯根が完全に露出させて清掃するという手術的な治療が必要になります。手術といっても麻酔も通常の歯科治療と同じで、外来で処置可能です。歯肉切開を含む外科処置や、揺れてしまった歯でしっかり咬めるようにするために、被せもので固定するなどの複雑な処置が必要になります。骨がどんどん溶けていって、歯根を支える骨が先端まで完全に溶けてしまうと、残念ながら、現在の医学では歯の保存は不可能になり抜歯をしなければなりません。ただ、逆の言い方をすれば、少しでも歯根と骨がくっついていれば、その歯は救える可能性があります。
重度の患者さんの
治療後のイメージです。
重度歯周病で歯の欠損を伴う
患者さんの治療後のイメージです。
重度歯周病で
歯の欠損を伴う
患者さんの治療後の
イメージです。
歯の欠損がある場合は、ブリッジや入れ歯やインプラントなどの補綴治療が必要になります。また歯周病が治った(歯周ポケットがなく出血もない)としても、歯のグラグラが残ってしまい咀嚼に不都合が出ることがあります。この場合は、歯を保存するためには、もったいないですが、歯を削ってクラウンで歯と歯を連結することで、グラグラしない状態に固定していく治療法があります。
メインテナンスの重要性
歯周病は、ダイエットと同じように再発(リバウンド)しやすい病気です。いくら手術までして完璧に治療しても安心はできません。手術により菌を取り除いたとしても、次の瞬間から菌は増殖を始めていってしまいます。生きている限りは歯周病菌をゼロにすることはできません。ということは、生きている限りは歯ブラシから逃れることはできないということです。治療後に適切なメインテナンスを継続し続けるということが、歯周病治療を成功に導く秘訣です。
歯周病治療においては、治療の終わりがメインテナンス(定期健診)のスタートになります。定期健診では、担当の歯科衛生士が毎回診査をします。来院回数が増えるほど、病気や異常を早期発見する確率が高まります。折角治療した歯周病を再発させないようにするために日々の歯ブラシと定期的な歯科への通院を是非習慣にしていきましょう。ご自身による正しいブラッシングを継続するとともに、いったん治療が終わったからといって安心せず、予防歯科に通う習慣を身につけましょう。
ポイント:再評価
歯周病治療においてポケット検査を何回も行います。これは、ある処置の前後の同じ検査を行い、治らなかったら(検査値に改善が認められなかったら)、次の段階の処置に進むという治療の流れを判断するために行われます。ですので、初診時にいきなり手術ということは基本的にありません。上記のように、歯周病治療は3段階(スケーリング→SRP→歯周外科処置)に分かれています。処置の前後に検査をしますので、多い方ですと、治療期間中に4~5回もポケット検査を行うこともあります。毎回の検査にすべて意味があり重要な検査になります。
ポイント:磨きやすくするために
奥歯(大臼歯)は歯根が2~3本あり、その分岐している部分まで歯周病が進んでしまうことがあります。分岐部は清掃機具が届かないため、感染のコントロールが難しいため、歯周病の進行を止めることができずに、歯の喪失につながりやすい傾向があります。そこで人工的に歯の形を変えて歯磨きしやすい形に変えることがあります。
分岐部にトンネルを作り歯間ブラシを通しやすくなるように処置
分岐部にトンネルを作り
歯間ブラシを
通しやすくなるように処置
分岐部分を「抉った」クラウンを製作。通常の歯ブラシで清掃可能になりました。
分岐部分を「抉った」
クラウンを製作。
通常の歯ブラシで
清掃可能になりました。
「歯」単位でなく、「歯根」単位で歯の保存を考えるため、
部分的な抜歯を検討することがあります。
「歯」単位でなく、
「歯根」単位で歯の保存を考えるため、
部分的な抜歯を検討することがあります。

虫歯治療

虫歯について
虫歯菌(ミュータンス菌)菌は、糖分を食べるときに、副産物として酸を出します。この酸によって、歯が溶かされてしまい、歯に穴が開いてしまう状態が虫歯です。
虫歯ができてしまったら、①虫歯を取り除き、②ぴったりと詰めもの/被せものをして、③治療後は(特に境目部分に)歯ブラシを当ててまた虫歯菌がつかないようにする、というステップが必要になります。虫歯ができてしまったということは、その方の虫歯に対するリスクが高いということですので、治療後は、歯ブラシの当て方であったり、食習慣を改善したり(糖分を減らす、間食を減らすなど)、歯科医院でのメインテナンス通院間隔を短くするなど、「何か」を変えたほうがいいでしょう。
また、お口の中は、一つの空間です。虫歯の穴には膨大な数の虫歯菌が住み着いていますので、周りの歯に移って行ってしまうかもしれません。一本の虫歯であっても、お口のなか全体で見る必要があります。
段差があると細菌がたまりやすいので注意が必要です。
ポイント:虫歯は削らないといけないか
ポイント:
虫歯は削らないといけないか
必ずしも削る必要はありません。我々、歯科医師は虫歯を削るときに健康な歯も含めて削らざるを得ないため、あまりにも小さい虫歯を治療しようとすると、虫歯の量の倍以上の健康な歯を犠牲にしてしまう場合が多々あります。もし無症状で、黒い色も気にならない場合は、経過を診てもいいかもしれません。再石灰化により自然に修復される場合もあります。無症状でも穴になっている場合は、歯ブラシが困難になり虫歯の進行スピードが速まってしまうため、治療をお勧めしております。
治療法
詰め物は、レジンと呼ばれる歯科用プラスチックを第一選択としております。歯と同じ色調ですし、特殊な光を当てると硬化するため、一回の来院で治療が終了します。また後述するインレーという型取りをして後日装着するという治療に比べると歯を削る量が少なくて済みます。

ただし、欠損が大きい場合は精密な形をお口の中で直接作るのが難しく、咬み合わせの力が強い方は強度不足から破損してしまう可能性もあります。レジンの適用が難しい場合にはインレーによる治療を行います。インレー、被せものの材料はご相談の上決めていきます。
ポイント:無痛治療のために行っていること
ポイント:
無痛治療のために行っていること
歯科治療の際、麻酔を使わなければいかない治療が多々あります。歯科での麻酔に苦手意識をお持ちの方は少なくありません、ある研究によりますと、麻酔前は緊張により血圧が20くらい上がるそうです。

当院ではできるだけお痛みを感じないよう様々な工夫をしています。①表面麻酔(針が刺さるときに痛みをなくす)、②細い注射針を用いる、③不安を取り除くよう十分なご説明(不安な気持ちが痛みにつながる)、➃北欧家具を中心としたリラックスできる環境(歯科医院らしくないインテリア)、などです。ただ、最高の無痛対策は、痛くなる前に対処することかもしれません。やっぱり予防が大事ですね。
根管治療

虫歯が歯の神経まで達した場合は
根管治療

歯の内部には根管(こんかん)と呼ばれる空洞が存在しており、そこには神経や血管が通っています。虫歯がこの部分に達すると激しい痛みがでるので、神経を取り除く処置が必要になります。根管治療とは、根管の中をきれいに清掃し、菌が入らないように薬剤で封鎖する治療です。

一見地味(?)ですが、根管治療の質は、歯の寿命を決める重要な要素ですので、当院としても力を入れている分野です。当院では、必要に応じてCTや歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を使いながら治療を行います。
ポイント:根管治療中の治療中断
歯科医院を受診される理由の一つに歯の痛みがあります。根管治療により痛みがなくなった場合、来院が途絶える患者さんもおられます。ただ、根管治療中の仮蓋がそこまで強力ではありません。さらに治療中は根管がトンネルのようになっています。もし仮蓋が取れてしまうと、根管に虫歯菌が入り込み、歯ブラシでは取れないため、歯の内側から虫歯が進行していきます。根管は細く複雑な形状をしているため、髪の毛ほどに細さのやすりを用いて慎重に治療しなければならず時間と回数がかかります。一旦根管治療を開始したら最後まで継続しましょう。
左の写真は、虫歯(黒い部分)のために根管治療を行いました。治療期間中に来院が途絶え、約1年後に再来院されたときが右のレントゲン写真です。明らかに虫歯が大きくなっていることが分かります。

歯医者は、治すところではなくて、
ずっと寄り添っていくところだと思うんです。
いつもの日常生活に、ときどき歯医者を。

歯医者は、
治すところではなくて、
ずっと寄り添っていくところ
だと思うんです。
いつもの日常生活に、
ときどき歯医者を。